AI時代に生き残るセラピストに必要なクリティカル・シンキング スキル
AI時代にセラピストが生き残るために必要なクリティカルシンキング。クリティカルシンキングとは直訳すると理論を批判するとなりますが、否定するわけではありません。常に自分で仮説を立て、それを自分軸としてまだ見えない可能性を作りだし、境地を脱出できるようなスキルです。パチコスキー真由美がブログ記事にしています。
クリティカル・シンキングとは?
クリティカルシンキングとは直訳すると批判的な考え方という感じですが、批判的というのとは少し違います。
その想定した理論が100%正しくそれしか出来ないのか?
それ以外の考え方はないのか?
想定した以外の事が起こった場合、どのような対応策が考えられるのか。
など、物事をあらゆる角度、自分が気が付きにくい考えていなかった点に気が付いたり。
予想外の反応が起こり得ないかなど。あらかじめ考えて心の準備、または実際の準備をしておく等。
何かにぶちあったっても自分で解決策を見つけていける知恵が思い浮かぶ柔軟な脳を作るための考え方です。
人生においても、何においてもこのクリティカルシンキングのスキルがある人とない人では道を切り開けていける能力に雲泥の差が出ます。
これからは特にAIがデータや予想しやすいコンサル・カウンセリング・星読み等やっていけるようになります。
ありきたりの考える力では淘汰される側に回ります。
セラピストでも平凡で能力に乏しければ必要とされません。
なぜウェルネス実践者にクリティカル・シンキングが必要なのか?
1-1. 個別のクライアントケアを向上させる
例えば同じ施術を提供してもクライアントさんの反応は違います。
話すことが好きな人もいますし、疲れて話はほとんどなく、眠りにつきたいなど。
個人個人の方への対応をカスタマイズ、柔軟に対応することで更に満足して頂けることで、ここが私の心のよりどころと認識して頂けるようになります。
まず、好みなどはクライアントさんの記録シートにまめに記入、入力をしておき。
かゆいところに手が届くようなサービスを提供することが出来るようになります。
1-2. 複雑な治療ケースに対応する力をつける
誰でも簡単に出来ることを施術として提供しているのでは飽和組に入り、大勢多数の中からあなたを見つけ、そしてその候補の中から更にあなたをセラピストとして選んでもらうことになり。
SNSやマーケティングツールを駆使し、もしもプロを雇えず自分で配信を続ける場合にはマーケティングに忙しくなり。
実際に施術やクライアントさんへのカスタマイズした対応を考え、実行したりする時間を持てる余裕がなくなります。
『結果を出すことが難しそう』
なことが出来るようになればあなたしか出来る人がいないということになりますからクライアントさんが見つけてくださり、あなたにお願いしたい!と言われる可能性が高くなっていきます。
そして施術料金もその付加価値に対応したものを提示できるようになっていきます。
複雑なケースでも弱音を吐かず、時間と色んな施術を試してみる事等きちんとクライアントさんにお話しし、一定の期間が必要であれば長期間であってもそれに納得して頂き。
一緒に結果に繋げていけるよう毎回の施術に全力を尽くすことでどんなケースが来ても対応できるようになり、益々信頼されるようになります。
ただし、自分の免許で許された範囲内の事をやり、出来ないことを出来ると言ったりしないこと。
医療行為が必要であれば、自分が出来る範囲はこの部分、あとはお医者さんに診てもらうなどしっかりとした対応も必要です。
このあたりにもクリティカルシンキングが重要になります。
1-3. 科学的根拠に基づいた実践を選ぶ
なるだけ何か論文やケーススタディーで文面などで既に紹介されており、やってみる価値があることを探し、試してみたり。
クライアントさんに試す前に自分で試したり。
出来るだけ科学的根拠に基づいた実践方法を試みればそこから更に工夫し、結果に繋がる解決策にたどりつけることが出来る可能性が上がります。
ただ、エネルギーヒーリング等目に見えにくい。
数値で表すことが難しい分野は自分がやってきたケーススタディーを記録しておき、クライアントさんの許可をもらい。
公に公表することで他の人の参考になることも出来ます。
自分が情報元祖になれば良いわけです。
私のエネルギーヒーリングの効果についてはこちらの記事で紹介しています。
特にエネルギーヒーリングの分野は科学がようやく追いついてきつつあるという感じです。
科学で証明されていない=間違いではありません。
その部分をぼわーとぼかしたわかりにくい言葉で表現せず。
一般の人にわかりやすいように話すことが出来るプリゼンテーション力をつけることも大切です。
アサーティブコミュニケーションも身につけましょう。
セラピストの話し方: アサーティブコミュニケーションを身に付ける
クリティカル・シンキングを実践で活用する方法
2-1. 質問力を養う
例えばクライアントさんがニキビ肌で悩んでいらしたとします。
私がする質問は
- 定期的に吹き出物が出るか
- 共通した時期に吹き出物がでるか
- どこに吹き出物が出るか。
- いつ吹き出物が出始めたのか
- 食事はどのようなものか
等です。
*ストレスに関しては個人的な事になりますので最初の第一回目ではお聞きすることはせず、私に慣れてきたら職場、学校、家庭でのストレスについても聞いていきます。
2-2. 前提を疑うことの重要性
定期的に吹き出物が出るか(共通した時期に吹き出物がでるか):
その周期があるかどこが原因と考えられるか。を突き詰めるためです。
生理中に吹き出物が出るのであれば女性ホルモンかな?と予想が出来ますし。
唇の下、アゴ付辺の吹き出物は女性生殖器に関係しているので吹き出物が出ている部分を見るだけでも予想が出来ます。
学生さんであればまだ体が育ちざかりなのでホルモンも変化している時です。
食事はどのようなものか:
これは実は栄養の過多、好きなものを食べ過ぎていることが原因で出ることもあります。
いい食べ物、悪い食べ物というのは個人の体により違い、大まかに全ての人に当てはまるわけではありません。
特に学生さんであれば育ちざかりなので何を食べたらいけないというような提案はかえってストレスを生みます。
また、いいと思っているサプリメントが実は吹き出物の原因である場合もあります。
その他考えられること:
現在使っている化粧品の場合もありますし。
片方だけに偏って出来ているニキビの場合、その偏ってニキビが出来る側に携帯電話をあて、話をすることがあるか。
また、枕に片方のほほがくっついた寝方をしていないか等。
考えられることを沢山聞いていき、原因を考えていきます。
2-3. 自己反省と振り返りの力
フェイシャルが終わったら、こんなことを考え、メモします。
- 今回のフェイシャルでの結果はどんなものだったか。
- いいなという感触はあったか。
- クライアントさんの肌が荒れないよう数日間の化粧品サンプルを渡すことはしたか。
- 次回はどんなフェイシャルが出来るか。
- ストレスはエネルギーヒーリングでどの部分に焦点を充てるか。
- どんなカウンセリングを次回はしたらよいか。
- 必要な化粧品をお勧めするべきか。
- その場合はどの化粧品か。
こんなことを考え、毎回のフェイシャルで確実に結果に繋がり、お客様の満足度も色んな角度から考え、振り返ります。
セラピスト業界での成長に欠かせない!多様な視点とフィードバックを活用する
お客様が戻って次のフェイシャルに来られるとき。こんなことをカウンセリングします。
- 前回のフェイシャルの後、肌はどんな感じだったか。
- サンプル化粧品で肌は落ち着いたか。
- 今自分の肌についてどう思うか。
- ニキビ肌がある背景のストレスで思い当たることはあるか
- 食事でのお勧めした方法で自分に合わない食べ物を見つけることはできたか
- 今日のフェイシャルで私が焦点を当てるところ、そして何故、どのようにそれをやるのか説明
- 質問などあるか
沢山フィードバックを受け取り、クライアントさんに正直にお話ししてもらえるよう自分も正直に、自分軸がある自分で接します。
多様な視点、そしてお客様のフィードバックで個人的な調整をしながら更にピンポイントで的確なフェイシャルを行い続けるわけですね。
クリティカル・シンキングを高めるために実践者ができる具体的な行動
これは日常で出来ることです。まず、やっていることを深堀して疑い、別の方法はないか考えるようにします。
- 自分がやっているルーチン。もっと早く、無駄なく出来る方法はないか
- 販売する化粧品は自分が納得しているものか。他にドンピシャなものはないかリサーチ
- 今やっているフェイシャルに付加価値をつけるため、更に加えられることはあるか
- フェイシャルマッサージの時間があまりなければクレンジングの時にフェイシャルマッサージで洗顔してはどうか(一石二鳥)
- 一般に言われていることは本当かリサーチする。(きちんと調べて納得できるようにし、オウム返しで知ったふり。知っていると勘違いしている人達が見分けられるように自分を訓練する)
- まだ自分の考えていることが証明されていなくても自分の理論、経験から意見をまとめておく(なんでも元祖になる人。先端を行く人は前例や過去にデータが見つけられない事を紹介する場合が多いので)
普段の生活ではこんな感じです。
- 帰り道。どこかへ行く道。行き方を変え、脳に刺激を与えてみる
- 音楽、芸術に触れ、創造力を刺激する
- 自然に触れる
- 小時間でも瞑想する時間を持つ
- 日記をつける
- 見るもの、聞くこと、自分の仕事に置き換えて応用できないか常に脳をスイッチオンにしておく
まとめ:ウェルネス実践者がクリティカル・シンキングを身につけることで得られるメリット
AIで何でも瞬時にわかる時代。メッキを本物と勘違いし、自分の脳を使わない。自分で考えられない人間が多くなっていく時代に入っています。
いくらタッチセラピーでセラピストの需要はこれから増す時代になっても、自分で考えられない。
一つの形を教えられたらそれは出来るが応用することが出来ない。
では淘汰される側に入ります。
答えがすぐにでなくても諦めず、ちょくちょくそのことについて考えているとある時ひらめき、答えが出るものです。
柔軟な脳を作り、クリティカルシンキングが出来る人とそうでない人ではこれからの時代を楽しく生きれる人とただ何となく生きている分かれ目になります。
何となく生きている人が自分の羅針盤を見つけられるようにサポートするのが大きな視野でのセラピストだと私は考えています。
クリティカルシンキングを培っていきましょう!